桐生市長へ挑戦

みどり市との合併問題~桐生のリスクとチャンス①~

迫る新規建設へのタイムリミット

結局の所、この12年間、ついにみどり市との合併は実現することがありませんでした。特に、この4年間は、相手あることと桐生市長は早々に諦め事実上白紙状態のまま時が流れるのみに終わりました。まったく無駄になってしまった4年間。 あらめて、なぜみどり市との合併が必要なのか整理します。

みどり市とは、生活圏を共有する間柄。清掃センター、し尿処理施設、斎場、消防組織、厚生病院など多くの公共インフラ施設を共有している関係にあります。 このまま、みどり市との合併が進まず、互いの市民感情が今以上に悪化すれば、これらの公共インフラ施設をそれぞれ単独で作らざるをえないような状況になりかねません。そして、各施設はすでに初期の耐用年数は超えている状況。長寿命化工事にてなんとか延命しているとはいえ、そろそろ新規施設建設の検討に入らなければならないのです。 みどり市も桐生市も共に財政は厳しく、人口が減少し若年層の負担が増す中、それぞれの市で別個に建設するなど無駄な支出が生じれば、将来の莫大な負債になります。

合併の経済効果を算出すべし

ではなぜ、みどり市との合併が進まないのか? 理由ははっきりしています。 これまで、みどり市に遠慮してか、両市合併における経済効果の算定を桐生市長が避けてきたからです。 合併すれば互いの財政負担がどの程度減り、合併しなければどのように財政負担が増えるのか。最悪の場合はどうなってしまうのか。各分野にわたって具体的な数字を算出し、みどり市に突き付けるべきでしょう。 具体的な数字があってこそ、みどり市民は合併を本気で考えるし、みどり市民が考えだしてこそみどり市議もみどり市長も動くというもの。

また、経済効果の算出は、広く各分野に渡って専門的な知識が必要なことや、客観的な計算をすべきことから、仮に費用が大きく必要でも然るべき外部研究機関に委託すべきと考えています。 もし、私が桐生市長であったならば、すみやかに合併における経済効果の具体的な数字を算出し、それを根拠にみどり市民をまわります。 みどり市議やみどり市長に遠慮することなく、桐生市長みずから、みどり市民を回って説得に走ります。

市庁舎新設建替え問題~桐生のリスクとチャンス②~

現行案による新設建替え3つの問題

本年、1月22日、現市長は市庁舎整備基本方針案を発表しました。示された方針案は、現在の市庁舎が建つ同じ場所に、新しく市庁舎を建設するというもの。大まかな建設費も示されましたが、昨今の同規模自治体の市庁舎建設費用を参考にすれば、実際には100億を超える建設規模になるでしょう。 少子高齢化にあえぎ、財政が厳しい桐生市にとって、その方針案ははたして正しいものなのかどうか。私は大いに問題があると考えています。

理由は、大きく挙げて3つ。 一つ目の理由は、防災上の観点。現在、市庁舎が建つ場所は、桐生市で最も危険な場所のひとつ。桐生市が発行しているハザードマップを見れば明らかですが、渡良瀬川の氾濫があった場合には、現市庁舎は、最初に水没する地点のひとつです。百年に一度の水害が全国各地で多発していますが、気象変動を考えれば、桐生市がいつ大規模な水害に見舞われてもおかしくありません。 今回の市庁舎の建替えは、桐生市の防災拠点の整備を一番の根拠にしています。そうだとすれば、水害時に防災拠点になりえない場所に新市庁舎を再整備するのは、全く理解できません。11万市民の命を預かる最重要防災拠点施設。より安全な場所にあるべきでしょう。

次に、二つ目の理由として考えられるのは、経済効果の乏しさです。せっかく、桐生市の未来に対し100億以上の投資を行うのだから、その経済効果はより大きなものでなければなりません。同じ場所に同じように市庁舎を建てることで、果たしてどの程度の経済効果が生まれるというのでしょうか。仮に同じ100億の投資を行うのであれば、それは、今後50年の桐生市の未来を見据え、最も桐生市の発展に資する場所でなければならないはずです。単なる現在地での建替えでは、何も新しい価値を生まないでしょう。

三つ目の理由は、桐生市の歴史にあります。桐生市の歴史を紐解けば、市政の中心地は桐生市発展と共に、まちの南側へと移り替わってきています。鎌倉から戦国期にかけては、梅田町。江戸期においては、本町横山町。近代昭和初期までは、永楽町。そして戦後においては、現在の織姫町。 まちが発展し、地域発展の偏りが移り変わるに合わせ、桐生は政治の中心地を柔軟に変えてきました。それが、未来を見据える桐生発展の巧みさであった。だとすれば、現在の市勢をかんがみれば、新市庁舎の位置も当然変わっていくべきでしょう。

市庁舎は平和跡地ビルと本町通り空テナントを活用

では、新市庁舎はどうすべきか。私は、新桐生駅横に立つ平和跡地のビルを活用すべきだと考えています。同じ100億の予算を使うならば、現在、すでにある施設を有効に活用することで、投資価値を最大に高めるべきです。財政が厳しい状況にあって、まったく新しい箱物を作るのは無駄でしかありません。既存の建物の有効活用を図るのがあたりまえでしょう。

もし、それ程の予算があれば、ビルを購入しメンテナンスするだけでなく、新桐生駅ないしその周辺地区を大きく再整備することができる。新桐生駅をバリアフリーの利用しやすい駅へ建て替えるのみならず、商業施設を併設したり観光拠点施設を設けたりするなど、桐生市の玄関口として相応しい、魅力ある駅へと整備することができるでしょう。事故や渋滞の多い周辺の道路改良も行うことができる。 駐車場が足りないという指摘があるかもしれないが、市民課や福祉課など来客が多い部局は、本町通りの商店街空テナントを利用し移設する。誘客効果が高い部局を商店街通りに移設することで、駐車場不足を解決するのみならず、地域商業活性化の核にしていく。防災の観点で見ても、新桐生駅周辺は小高い場所にあり、安心できる場所だ。みどり市との合併を見据えても地政学的に最適な場所だといえる。

そして、少子高齢化が進む桐生市にあって、相生・広沢地区は、いま最も元気がある地域。桐生市の歴史的な観点からも、行政の中心地を相生・広沢地区に向けて、南に移すことはその歴史に沿うでしょう。 平和跡地ビルは、桐生市衰退の象徴だと言う人がいます。たしかに、このままでは、そうなるかもしれません。しかし、その衰退の象徴を桐生市発展に大きく繋げる最後のチャンスが、今回の市庁舎整備だと思います。 桐生市発展の為には平和跡地ビルを活用することが最適であると考えます。私が市長であったなら、そう判断する。

新しい自治の形をつくる 町会・自治会支援~桐生のリスクとチャンス③~

支援の必要性と自治会予算増額

桐生市の町会・自治会の取り扱いは、平成20年に旧来のものから現在の自治会制度に移行されました。現在の制度に移行されるにあたって、桐生市は、事実上、自治会に対する予算を減額し、現在にいたります。 しかし、人口減少・高齢化が進むなかで、桐生市内の自治会制度はもうすでに限界を迎えているように感じます。 自治会の担い手不足、予算不足。地域自治を担う区長・町会長、ご協力いただいている市民の皆様の頑張りによって、なんとか制度を維持しておりますが、「もう限界だ」「なんとかしてくれ」という切実な声をとても多くいただきます。はっきり言って、このまま町会・自治会が崩壊すると、桐生市は市政運営が立ち行かなくなります。それ程、町会・自治会が桐生市の運営の中で、はたす役割は重いのです。 他の先進自治体が自治会制度において新しい仕組みを定め、進めているなかで、桐生市も真剣に考えなければなりません。

では、いったいどうすべきなのでしょうか。 まずは、自治会制度そのものをきちんと条例で根拠付け、予算の増額をはかります。自治会は、防災や高齢者見守り、子育て、清掃活動やゴミ捨て場管理などの環境整備、広報など多くの重要な役割を担っているにも関わらず、桐生市では条例で自治会を定める規定がありません。その為、法律上、存在が宙ぶらりんのままです。きちんと条例で定義することで、法的な根拠に基づいて必要な予算措置をはかることができます。 その上で、地域の方が決めることではありますが、必要であれば、町会・自治会の統合も進めていくべきだと考えています。少子高齢化が進み、担い手不足により自治会の運営が立ち行かないのであれば、自治会の統合によって効率化をはかり、担い手と予算を捻出する必要があると考えるからです。また、現在、大きな自治会と小さな自治会との差が大きくなり過ぎており、その差を埋めることも必要です。これについても行政が積極的に支援していくべきだと考えています。

先進事例から地域自治区の導入

そして、現在の22の行政区について、区割りの変更も行うべきでしょう。現在、22区あるものを、中学校区と合わせ再編し、10個の行政区に再編します。中央地区、清流地区、境野地区、広沢地区、梅田地区、相生地区、川内地区、桜木地区、新里地区、黒保根地区の10の行政区に再編します。そして、その10個の行政区、それぞれに、まとまった予算と自治権、および運営の為の職員を配置します。 この手法は、地域自治区といって、国内でも先進自治体ですでに始まっています。 区長・自治会長を中心に、地域の問題は地域で解決していく。そうすることで、地域に合わせたきめ細やかな対応と、地域独自の住みやすい環境をつくることができる。 まとまった予算を地域に用意・分配することで、役を担われている方への納得できるだけの対価、子育会や高齢者福祉、防災といった地域が必要とする事業に対し活用をはかる。 地域のことは地域で決める。それが地域の誇りに繋がり、地元を愛する子供たち、さらには若い新しい担い手の育成にも繋がります。

群馬大学桐生キャンパスがなくなる!?~桐生のリスクとチャンス④~

動き出した国立大学統廃合

桐生市には群馬大学理工学部があります。市民の精神的な宝であり、関係者2000人~3000人を数え市内経済を支える大変重要な存在です。この群馬大学理工学部キャンパスですが、このキャンパスもいずれなくなってしまうかもしれないというリスクを抱えています。ご存じでしたか。国立大学の統廃合問題です。 急速に進む人口減、世界の大学間競争の激化、国庫財政のひっ迫により、全国に多数ある国立大学を統廃合再編し、人と予算を集約化することによって日本の大学力を強化する。そんなことで議論が進み、国の統廃合方針が公になったものです。平成15年、議論は一時凍結されていました。しかし、平成25年、国立大学統廃合の基本方針が示され、すでに閣議決定もされています。 いよいよ、国立大学の統廃合が動き出してしまったのです。

では、その基本的な方針はどういったものか。 ざっくり言うと、隣接する国立大学のうち、評価が高く強い学部は残し、それ以外は統合廃止していくというもの。 例えば、仮に群馬大学と埼玉大学と宇都宮大学の統廃合を考えれば、その3つの大学の上に共通の大学法人、「北関東大学法人」をつくる。そして、その下に各大学の強みを生かして学部を統廃合し、例えば群馬大学は医学部、埼玉大学は理工学部、宇都宮大学は教員養成を含む社会学部に特化することなどが想定されます。 財務省としては、実質的に人員と予算の集約が図れるからよし。文科省としては、大学数自体は残るからよし、各県としては、県名が付いた大学が存続されるからよし、となる。

ところが、県は良くても、キャンパスを抱える各市、各自治体はよくないわけです。群馬大学が医学部として残って群馬県はよしと思っても、桐生市にある理工学部がなくなってしまっては、桐生市は絶対によくないわけです。 群馬大学は他大学に比べ医学部を強みとしている。研究施設においても、予算においても、それは間違いないでしょう。一方で、理工学部は頑張っていただいていますが、大学を格付けする国からの各種資料を見ても、近隣他大学より強いとは言い難い。むしろ理工系は埼玉大学が強い。おまけに群馬県には、県立の前橋工科大学がある。再編・統廃合において予想される埼玉大学や宇都宮大学を考えると、桐生市にある群馬大学理工学部が廃されるリスクは高いように感じています。

水面下にある、今が勝負の時

この国立大学の統廃合議論について、まだ大きく取り上げられてはいません。しかしこういった問題は、水面下こそが勝負。公になった時に慌てても、すでに勝負はついてしまっている。だからこそ、公になる前からできる限りの準備をすべきです。

私は、文科省から続々と発表される国立大学を格付けする各種大学改革プランが発表される度に、肝を冷やします。群馬大学理工学部の桐生市における存在の価値を考えればこそ、本当に焦ります。いつ具体的な統廃合が示されまいか。

私が市長であったならば、群馬大学理工学部キャンパスを絶対に無くすことがないよう、早急に準備を始めます。理工学部が残ってもらえるように、徹底した支援と投資を迅速に積極的に進めます。また、理工学部を廃し医学部を残すとして群馬大学が進みそうだとすれば、桐生キャンパス内に医工連繋の学科をつくるよう働きかけ、最低でも医学部医工学科として存続をはかるなどを検討します。

とにかく、群馬大学桐生キャンパスを存続させる為には、問題が水面下にあるうちに、がむしゃらになって動くべきです。それが市長の責任です。